単純ヘルペス│川端皮膚科クリニック(東京・調布市・仙川)

単純ヘルペスウイルス(HSV)は、主に二つの型が存在し、それぞれHSV-1とHSV-2と呼ばれています。これらのウイルスは、感染すると生涯体内に潜伏し続ける特徴があります。

HSV-1: 主に口唇ヘルペスと関連しており、感染すると口の周囲に水ぶくれやただれができます。
感染は主に唾液を介して伝播し、キスや共有食器などが原因で感染することが一般的です。

HSV-2: 主に性器ヘルペスと関連しており、感染すると性器周辺に水ぶくれやただれができます。
性行為を通じて伝播するのが最も一般的な感染ルートです。

どちらのタイプも感染初期には症状が現れないことがありますが、発症すると免疫力が低下している時などに再発することがあります。
再発すると、患部にかゆみや痛みを伴う水ぶくれが形成され、それが破れてかさぶたになり治癒します。

診断は症状の観察、ウイルスの遺伝物質を検出するPCR検査、ウイルス培養などによって行われます。
治療には抗ウイルス薬が使用され、症状の軽減や感染の拡大を抑制することが目的です。

予防策としては、感染源との直接的な接触を避けることが重要です。
特に性器ヘルペスに関しては、コンドームの使用が有効ですが、完全な防止にはならないため、パートナーとの開かれたコミュニケーションが推奨されます。